
専門外来
専門外来について
当院では、一般診療に加え、特定の症状やお悩みに対応する専門外来を設けています。装具外来、脳卒中後の痙縮に対するボツリヌス療法、禁煙外来、女性の健康相談、生活習慣病の予防・改善を目指すメタボリックシンドローム外来など、幅広い診療を通じて地域の皆さまを支えています。
装具外来

装具外来(毎週火曜日10時~)では、病気や怪我などにより手足の動きや体のバランスが低下した方の、治療・訓練・生活支援に必要な義肢・装具を、専門の医師・理学療法士・作業療法士・義肢装具士が連携し、患者さん1人ひとりに最適な装具をご提案します。
装具(足底板、短下肢装具、長下肢装具、体幹装具、手の装具など)は、
- 関節や筋肉を保護する
- 手や足を動きやすく・歩きやすくする、訓練しやすくする
- 変形や拘縮の進行を防ぐ
- 痛みを軽減する
等を目的として作製・調整されます。
ボツリヌス療法

手足のつっぱり(痙縮)は発症から時間が経っていてもあきらめないでください。
当院では、脳卒中や脊髄損傷、その他の神経疾患等による「手足のつっぱり(痙縮)」でお困りの方を対象にボツリヌス療法を行っています。次のような症状でお困りの方は御相談ください。この治療は介護者の負担軽減にもつながります。
ボツリヌス療法の対象となる症状
- 手足の指が握ったままで開きづらい
- 肘が曲がったままで伸びづらい
- 足の先が足の裏側の方へ曲がってしまい、歩くときに引っかかってしまう
- 股関節が曲がったままでおむつ交換が難しい
- 手足が伸ばせなくて着替えやお風呂で体を洗うのが難しい
ボツリヌス療法とは
ボツリヌス療法は、ボツリヌストキシンを有効成分とする薬を筋肉内に注射する治療法です。この治療法は痙縮をやわらげる効果があり、痙縮のために伸ばしにくくなっていた関節を伸ばすことができるようになります。リハビリテーションを合わせて行うことでより一層の治療効果が期待できます。治療に使用できる薬剤には「ボトックス」と「ゼオマイン」の2種類があります。
ボツリヌス療法の進め方
ボツリヌス療法は、注射後2~3日目から効果があらわれ、約3~4か月持続します。その後、少しずつ効果が消えてしまうので、3~4か月ごとに治療を繰り返す方も多くいらっしゃいます。効果については個人差があるため、医師と相談しながら治療計画を立てていきます。
ボツリヌス療法をご希望の方へ
まずは外来のご予約をお取りいただき、受診してください。外来診療にて、治療が可能かどうかを医師が判断いたします。
予約については、当院受付までお問い合わせください。
お問い合わせ先 026-234-1281(事務部受付)
費用について
障害者手帳(1級・2級)をお持ちでない方は、医療費が高額になる場合があります。
70歳未満の方は、事前に高額療養費制度のお手続きをされることをおすすめします。
メタボリック・シンドローム

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪が蓄積することで、
中性脂肪・血圧・血糖の値に異常が起こり、動脈硬化のリスクが高まる状態をいいます。
腹囲(おへその高さ)で測ったときに、
- 男性:85cm以上
- 女性:90cm以上
の場合は注意が必要です。
発症に関わる要因
メタボリックシンドロームは、複数の要因が重なって発症します。
- 外部環境要因:病原体、有害物質、事故、ストレスなど
- 生活習慣要因:食生活、運動、喫煙、飲酒、休養など
- 遺伝要因:遺伝子、加齢など
生活習慣セルフチェック
次の項目にどれくらい当てはまりますか?
- 毎日、朝食を食べている
- 1日平均7~8時間の睡眠をとっている
- 栄養バランスを考えて食事をしている
- タバコを吸わない
- 定期的に運動をしている
- 多量の飲酒をしていない(日本酒なら2合、ビール大瓶なら2本/日)
- 労働時間は1日9時間以内である
- 強いストレスをあまり感じていない
? 該当する項目が多いほど、生活習慣は良好といえます。見直しの目安にしてください。
メタボリックシンドロームの診断目安
次の基準に当てはまる場合、メタボリックシンドロームと診断される可能性があります。
- ウエスト周囲径
- 男性:85cm以上
- 女性:90cm以上
+ 以下の項目のうち2つ以上
- 脂質
- 中性脂肪:150mg/dL以上
- HDLコレステロール:40mg/dL未満
- 血圧
- 収縮期血圧:130mmHg以上
- 拡張期血圧:85mmHg以上
- 血糖
- 空腹時血糖:110mg/dL以上
ご相談ください
内臓脂肪が蓄積していて、さらに中性脂肪・血圧・血糖値が高めと指摘された方は、メタボリックシンドロームの可能性があります。生活習慣の改善によって予防・改善できる場合も多いため、ぜひ当院にご相談ください。
女性の方へ

女性の年齢とコレステロール
女性は50歳前後になると卵巣の働きが低下し、
卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンが急激に減少します。
すると閉経をはじめ、体にはさまざまな変化が起こります。
一般的に、女性は男性に比べてコレステロール値が低く、動脈硬化も少ないといわれていますが、
閉経を迎える頃からコレステロール値が急激に上昇し、動脈硬化も増加します。
これは、血管壁へのコレステロールの蓄積を防ぎ、動脈硬化を予防するエストロゲンの分泌低下によるものです。
更年期障害とは
体のホルモンバランスが崩れることで、自律神経が不安定となり(自律神経失調)、
さまざまな症状が現れる状態を更年期障害といいます。
動悸・息切れ・めまい・肩こりなどは、動脈硬化が原因で起こる場合もあります。
自己判断で「更年期障害」と決めつけず、健康診断を受けて体の状態をチェックしましょう。
女性医師が診察
診察を受けて相談したい、不安なことを聞いてみたいと思っても、
「男性医師だと話しづらい」と感じる方も少なくありません。
当院では「女性専用外来」を設けてはいませんが、
女性医師が外来診療を行っており、ご希望により女性医師による診察を受けていただくことが可能です。
禁煙外来

現在、禁煙補助薬の出荷停止により休診しています。
2006年4月から禁煙治療は保険適用となり、喫煙を単なる習慣や嗜好ではなく
「ニコチン依存症」という病気として捉え、必要な治療を行う仕組みが整っています。
治療は、ブリンクマン指数(1日の喫煙本数 × 喫煙年数)が200以上であることなど、一定の条件を満たせば受けられます。
34歳以下の方はブリンクマン指数に関係なく、医師がニコチン依存症と診断すれば保険治療の対象です。
予約は不要です。
保険証をお持ちになり、内科外来の診察時間にお越しください。
禁煙治療のスケジュール
飲み薬を用いた場合、12週間にわたる治療を受け、
その間におおよそ5回程度通院していただきます。
診察では以下を行います
- 呼気中の一酸化炭素濃度の測定
- 禁煙継続のための医師によるアドバイス
- 禁煙補助薬の処方
当院での禁煙治療について
当院では、セティ社製「マイクロCOモニター」を使用して一酸化炭素濃度を測定しています。
この装置は、
・一酸化炭素濃度を瞬時にデジタル表示
・ライトスモーカーからヘビースモーカーまで幅広く対応
といった特徴を持ち、検査は1分程度で終了します。
また、薬剤師や栄養士など多職種が在籍しているため、必要に応じて専門的なアドバイスを受けていただけます。
ご不明な点があれば、お気軽に当院受付までお問い合わせください。