回復期リハビリテーション病棟
回復期リハビリテーション病棟とは
住み慣れた地域で安心して生活を続けていただけるよう、
私たちはチームで支援いたします。
リハビリテーション部長 浅野 昌宏 医師
病気や怪我をされた患者さまは、まず「命を救う」ことを目的とした治療を受けます。これは「急性期の治療」と呼ばれ、「急性期病院（病棟）」で集中的に行われます。
しかし、急性期の治療が終わっても、すぐに自宅や社会に復帰できるとは限りません。脳梗塞や大腿骨頸部骨折などの大きな病気・怪我では、心身に大きなダメージが残り、日常生活に戻るまでに時間が必要です。
そのような患者さまが心身ともに回復し、自宅や社会に戻ることを目的として、多職種の医療スタッフがチームを組み、集中的なリハビリテーションを行うのが「回復期リハビリテーション病棟」です。
当院では、医師・看護師・介護士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士・薬剤師・歯科医師（外部協力歯科医）・医療ソーシャルワーカーなどが連携し、総合的なサポートを提供しています。
日常生活動作の向上のために
回復期リハビリテーション病棟で目標とする「日常生活動作」は、上記のようなものです。
病気やケガによって動作が困難となった場合でも、お一人おひとりの状況や必要性に応じて、少しずつできることを増やしていけるよう支援します。療法室での基礎的なリハビリに加えて、病棟での生活のなかでも「自分でできることは自分で行う」ことを大切にし、スタッフがサポートします。
また、日中は普段着に着替えるなど、ご家庭での生活リズムに近い環境づくりを進めています。
徹底したチームアプローチ
当院の3階フロアが「回復期リハビリテーション病棟」です。
急性期病棟からだけでなく、近隣の多くの急性期病院からも患者さまを受け入れています。
リハビリテーションと聞くと「麻痺を治す」「歩く訓練」といったイメージが強いですが、それにとどまりません。起き上がる・座る・食べる・トイレに行く・着替える・入浴するなど、日常生活に必要な動作を幅広く訓練し、家庭復帰を目指します。
また、自力で生活動作を行うことが難しい患者さまに対しても、チームの各専門スタッフが協力して働きかけ、機能の維持・向上を図るとともに、ご家族や介護を担う方の負担軽減に取り組んでいます。
平成27年4月からは、リハビリテーション専門医である浅野が専従医師として病棟に赴任し、より強力で質の高いチームアプローチを提供しています。
竹重病院の特徴
- 365日体制で、1日2時間以上のリハビリテーションを実施
- 月1回の患者さまごとのチームカンファレンスと、毎週のショートカンファレンスを通じて最適なリハビリを提供
- 入院初期から家屋訪問を行い、退院後の生活環境を踏まえた具体的な計画を立案・実施
- 買い物、調理、洗濯、服薬、自転車・自動車運転、公共交通機関の利用など、実生活に即した訓練プログラムを実施
- デイケアホールでのビデオ鑑賞・囲碁・将棋・カラオケ・ゲーム・手芸など、余暇活動や交流の場を提供
退院先で安全に生活が送れるように
自宅復帰に向けた支援
- 患者様の能力や介護者の負担を考慮します。
- 介護保険や福祉制度をご紹介します。
- 家屋調査を行い、手すり設置や段差解消など住宅改修をアドバイスします。
- 退院後も継続的にリハビリが行えるよう在宅支援スタッフと連携します。
当院の施設基準
当院は「回復期リハビリテーション病棟入院料1」の施設基準を届け出ています。
※施設基準とは、厚生労働大臣が定めた保険制度の一部で、医療機関の機能や設備、診療体制、安全面・サービス面などを評価する基準です。